写真家・野口勝宏さんと行く
わがまち自慢・
ふくしまプライド。紀行

写真家・野口勝宏さんと行く
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ふくしまプライド。紀行

会津若松駅から只見線に揺られること約2時間。金山町に到着します。周囲を1,000m級の山々に囲まれた山間部で、冬は積雪が3mを越えることもある豪雪地帯です。町の中心部を只見川が流れ、手漕ぎの渡し船で川面を行く「霧幻峡の渡し」でも有名ですが、もうひとつ、町名を冠した「奥会津金山赤カボチャ」の産地としても知られています。平成21年に商標登録し、平成30年には地域団体商標にも登録されました。あまりのおいしさと収穫時期が毎年8月中旬頃から約1カ月程度と短く、その限定感も相まって、このカボチャを求めて金山町を訪れる人も増えています。
受け継がれたおいしさ、ブランド化に成功
その金山町を訪れ、生産者の方々に話を聞きながら、「奥会津金山赤カボチャ」にカメラを向ける写真家の野口勝宏さん。「実は、10数年前、個人的にこのカボチャを撮影して、作品を作ったことがあります。オレンジ色の皮と少し平たい形、ユーモラスなへそがとても愛らしく感じたのを思い出しました」と、シャッターを切りながら語ります。
「奥会津金山赤カボチャ」は、他のカボチャとは異なり、実を宙に浮かせる天吊り栽培という珍しい方法で栽培されることが多く、土に触れないためきれいな実に育ちます。「やはり、その姿かたちに、独特の美しさがありますね。撮影していても、中身がギュッと詰まっているという質感が感じられます。そして、ピントを合わせると、ひとつひとつのカボチャが、『おいしいよ』ってしっかり自己主張してくるような気さえします」と、野口さんは、心を奪われたようにその魅力を写真家らしい言葉で表現してくれました。
自己主張するその姿かたちに心奪われて
「奥会津金山赤カボチャは、栽培の過程で、1本の蔓(つる)に対して実を1~2個だけ残し、出てくる枝もカットしていきます。より多くの栄養がカボチャの実に集まるようにするためです。日々の仕事は決して楽ではありませんが、丁寧に作業をすることで、肉厚で満足のいく状態に育っていきます」と語るのは、約6~70名の生産者で構成される奥会津金山赤カボチャ生産者協議会副会長の渡部真明(わたなべまさあき)さん。「良いカボチャは、ホクホクとして栗のようだとよくいわれますが、 『奥会津金山赤カボチャ』はそれだけではありません。深いコクがあるのです。天ぷらにしたり、蒸かしてさっと塩を振って食べると、至福の味わいです」。
「奥会津金山赤カボチャ」は、ひとつひとつすべて、糖度と乾物率(完熟の度合い)を果実非破壊測定器で検査し、所定の基準を満たしたものだけに「地域団体商標」のマークが入ったシールを付けて出荷しています。だから、味に“ブレ”がないのです。「昔、このあたりでは、嫁入りの時にカボチャの種を持たせたという逸話が残るほどそのおいしさはお墨付きで、代々受け継がれてきたのです」と渡部さん。やはり、強いブランドは、歴史と物語を有していることが多いということを改めて認識させられました。
「奥会津金山赤カボチャ」は、そのおいしさを活かしてスィーツなどにも加工されます。なかには、「赤かぼちゃラーメン」を提供するお店もあり、「このように新しい名物が生まれてくることも、生産者にとっては、本当に嬉しいことです」と渡部さん。ブランド力の向上や地域振興に寄与してきた点などが評価され奥会津金山赤カボチャ生産者協議会は、令和4年度豊かなむらづくり全国表彰事業において、農林水産大臣賞を受賞しました。「奥会津金山赤カボチャをめぐる数々の出来事は、わが町の生産者や関係者が力をあわせて起こした奇跡だと私は思っています」と語る渡部さんの言葉がとても印象的でした。
地域団体商標制度

地域団体商標制度とは

「地域団体商標」とは、地域名と商品(サービス)名からなる「地域の名物」の名称を商標登録できる国の制度です。奥会津金山赤カボチャは平成30年に登録。



野口勝宏(のぐちかつひろ)
Photographer
野口勝宏(のぐちかつひろ)
猪苗代町出身。写真家。「福島の花の美しさで世界の人々を笑顔にしたい」という思いに駆られ、県内各地を隈なく歩き撮影を続ける。福島の雄大な自然や人々の営みにもレンズを向け、福島の情景を焼き付ける、押しも押されぬ第一人者。


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