

地理的表示(GI)保護制度とは
地理的表示(GI)保護制度は、伝統的な生産方法や気候・風土など、その土地ならではの特性が品質などと結び付いている産品の名称(地理的表示)を登録・保護する国の制度です。
広大な面積を誇り、地域ごとに気候も風土も多彩な福島県では、個性豊かな農林水産物が数多く育まれてきました。
地理的表示(GI)保護制度に登録されている県内の農林水産物は以下のとおりです。



南郷トマト
(南会津町・只見町・下郷町)
平成30年8月6日登録
標高が高く、冷涼で昼夜の寒暖差が大きい南会津地域は、夏秋トマトの栽培にはぴったりの気候です。南郷トマトの生産は、昭和30年代に水田からの転作という形で始まりました。 長い生産の歴史の中で、生産関係者による新規就農者のフォローや、冬の降雪を活かした雪室予冷庫の整備などに取り組んできました。毎年高品質なトマトを首都圏の青果市場等に供給し、多くの方々に親しまれています。


阿久津曲がりねぎ
(郡山市)
令和4年2月3日登録
明治時代から続く在来種「阿久津ねぎ」の種子から栽培される、郡山市を代表する伝統野菜です。 夏場にねぎを一度抜き取り、約45度の角度をつけて寝かせ、その上から土をかけて植え替える「やとい」という作業を行うことが特徴です。白い部分が甘くて柔らかいことや、旨味が強いことが大きな持ち味です。

川俣シャモ
(川俣町)
令和4年3月31日登録
絹織物で機屋が財を成し、軍鶏を飼育する文化が町内に根付いていた川俣町で、養蚕業に代わる特産品として開発されたのが川俣シャモです。脂が乗り、食味が良好なことが大きな特徴です。 品種の改良など、品質向上のための懸命な努力が重ねられた結果、現在は食通を唸らせる高級地鶏として百貨店や飲食店等にも出荷されています。



伊達のあんぽ柿
(伊達市・国見町・桑折町・福島市・川俣町・宮城県白石市)
令和5年1月31日登録
ジューシーでトロリとした食感や上品な甘さが特徴の、県北地方の冬の風物詩です。干しぶどうの乾燥技術を応用した「硫黄燻蒸技術」は現在の伊達市梁川町五十沢地区で確立し、その後全国の干柿産地に広がりました。平成23年に発生した原発事故の影響で一時は出荷の自粛を余儀なくされましたが、苦境を乗り越えて平成25年に出荷が再開され、令和4年に100周年の節目を迎えました。



たむらのエゴマ油
(田村市)
令和5年1月31日登録
田村市内で栽培された黒種または白種のエゴマから圧搾される食用油です。田村市を含むあぶくま地方はエゴマの生産に適し、「じゅうねん味噌」などの郷土料理として親しまれてきましたが、平成に入って搾油技術が新たに導入され、健康食品として一躍人気を博しました。エゴマ本来の香りや香ばしさが特長です。
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