写真家・野口勝宏さんと行く
わがまち自慢・
ふくしまプライド。紀行

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会津みしらず柿は、会津地方を代表する特産品で、毎年、収穫期を迎えると山肌をオレンジ色に染める秋の風物詩として知られています。柿そのものは、渋柿のため収穫後に焼酎を使用するなどして約2週間、渋抜きをしないと食べることはできません。その魔法のような脱渋期間に柿の渋み成分のタンニンが不溶性に変化し、追熟が進んで、あのジューシーでとろっとした食感と強い甘みを有するようになります。一度食べたら忘れられない味わいの逸品。まさにそれが会津みしらず柿の魅力です。
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会津みしらず柿は、会津盆地特有の気候の中、生産者が軒を連ねて生産にいそしんでいます。盆地を囲む山の斜面は、西日を受けて日照時間が長く、柿の生育に適しているのです。
「ここには、絵本の挿絵にでもなりそうな、柿の実が生い茂る美しい風景が残されています。そして、自ら育てた柿を、ひとつひとつ愛でるように収穫する生産者の姿がとても印象的です」と語るのは、会津みしらず柿の産地を訪れた写真家の野口勝宏さん。
会津みしらず柿は、数百年前から何世代にもわたって作り続けられてきました。野口さんは、「その素晴らしい歴史や伝統も、写真に焼き付けて残したい」と語ります。その野口さんがカメラを向けたのは、会津みしらず柿生産のバトンを受け継いだ若き生産者の渡部 亮さんです。
残したい、人と人との支え合いで守られる素晴らしい歴史と伝統
会津みしらず柿は、枝が折れんばかりの大玉の柿をたわわに実らせることから、「身のほど知らずな柿」がその名の由来のひとつとされています。これについて渡部さんは、「摘果という実を間引く作業を早い時期に大胆に行い、残った実に長期間、養分を集中させることが甘みの強い柿を作る秘訣です」と語ります。「そもそも会津みしらず柿は、渋柿の中でも渋が強いのが特徴的です。渋が強い分、それが抜けたときに甘みが増すと考えられています。また、父が生産していた時代に、脱渋用の焼酎も、地元、会津産のものを中心に十数種類試した結果、柿の糖度が最も高まるものを選び、使い続けています」。このように、会津みしらず柿の製法は、昔ながらの伝統的を守りながら、長い年月をかけて磨き抜き、時代を超えて受け継がれてきました。
その担い手である渡部さんは、福島県農業総合センター農業短期大学校を卒業後、大学が有する圃場で補助員として2年間勤務。その後、家業に入り、令和5年で8年目を迎えたため、生産歴はすでに10年を超えています。柿、桃、りんご、米を生産していますが、柿の出荷額が全体の7割を超え、中心的な農産物になっています。
就農3年目の平成30年には、若干24歳で県内の柿生産者では初めて、農業における生産工程管理のFGAP認証を取得した渡部さん。今や、若手生産者のリーダー格として農業に邁進しています。
「子供の頃から実家の果樹園で遊び、父の背中を見て育ちました。そして、迷うことなく就農した矢先、父が突然の病で亡くなり、父を失ったショックと、いきなり背負った農家経営の重圧とで途方に暮れそうになりました。そんな時、励ましの言葉やアドバイスをしてくれたのは、同じ地域の先輩たちでした」。そのような手助けがあったからこそ、「今の自分がある」と語る渡部さん。会津みしらず柿生産の伝統は、このような人と人との支え合いによっても守られているのです。


野口勝宏(のぐちかつひろ)
Photographer
野口勝宏(のぐちかつひろ)
猪苗代町出身。写真家。「福島の花の美しさで世界の人々を笑顔にしたい」という思いに駆られ、県内各地を隈なく歩き撮影を続ける。福島の雄大な自然や人々の営みにもレンズを向け、福島の情景を焼き付ける、押しも押されぬ第一人者。


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