Vol.2
肉処 三代目本多
WEB店長 本多優太
“一頭買い”した垂涎の「福島牛」を
出し惜しみせずに販売
すべてはお客様に感動をお届けするために
プロの目利きと小売りの経験をサイト上で融合
福島で創業半世紀、老舗の肉問屋、(株)丸戸産業の三代目、本多優太さんが運営するオンラインストア、その名も「肉処 三代目本多」がいま、人気店として大きな注目を集めています。
その本多さんは、首都圏にある大学に進学し、卒業後、都内の大手スーパーマーケットに就職しました。家業を意識して精肉部門に志願し、5年間、そこで小売りのノウハウを徹底的にたたき込まれました。
それでも福島に戻るつもりはなかった本多さんが、なぜ、帰ってきたかというと、小売りの仕事にも慣れてきて、「もっと違うことに挑戦したい」と思うようになったからです。「実家に戻って、親とは違う事業でひと旗あげたい」、そんな気概にあふれていました。
2015(平成27)年に福島に戻ってからすぐに、大手通販サイトでオンラインストアを立ち上げました。家業のノウハウと大手スーパーで培った小売りの経験を融合させれば、通販でも十分にやっていけるという“読み”があったからです。
オンラインストアを開設しても、実際にセリに参加して肉を仕入れ、それを部位ごとに切り分けるなど、家業の卸の仕事も学びました。
「うちのオンラインストアでは、仕入れから販売まで、全部、私ひとりでやっています。目の届く範囲でやっていますので、お客様には、常に最高のものをお届けできるという自負があります。」と本多さん。
屋号を「肉処 三代目本多」としたのは、親がやってきた会社に誇りと自信があったからだといいます。「親の名に恥じない、嘘のない商売をしたい。」と語る本多さんの思いが伝わってくる逸話です。
“インスタ映え”する写真で、シンプルでストレスフリーなサイトを構築
「肉処 三代目本多」のサイトは、非常にシンプルです。成功しているオンラインストアを徹底的に研究し、たどり着いた結論が「売れているサイトは無駄がない」ということでした。「買いたいものがパッと目に飛び込んできて、それが簡単に買えるという、お客様にとって“ストレスフリー”な環境をいかに作りだせるかが決め手です。そのためにキャッチコピーなどの文章も不要なものはそぎ落としていきました。」
本多さんがもうひとつ、こだわっているのがサイトに載せるインパクトのある写真です。それもすべて本多さん自身がiPhoneで撮影しています。「目の前でスライスした肉を見て、自分でもその見事な姿にハッとするような瞬間があります。その瞬間を切り取ってサイトにアップするようにしています。」
だからでしょうか、本多さんのストアには、いわゆる“インスタ映え”する写真がこれでもかと言わんばかりに並んでいます。「うちでは、写真で見た商品を、そのままの鮮度でお届けするようにしています。送られてきた商品がサイトで見たものと違う、ということがないのがうちの自慢です。」
売上げが拡大し主力部門のひとつにまで成長
「オンラインストアを始めたころは、同業者が少なくて、いわゆるブルーオーシャンでした。すぐに売れるようになり、たちまち通販サイトの食品部門で売上げNo.1を獲得しました。それ以来、スランプもなく売上げは右肩上がりが続いています。」という本多さん。それでも、ここまでお伺いした話から、単にブルーオーシャンだから売れたというわけではないことがよくわかります。まさに、当初の“読み”は当たったといえましょう。
しかし、本多さんが強調するのは、日々の仕事は、すべてお客様のためということです。「食べるという感動を最大限に味わっていただきたい。そういう思いが常にあります。」
オンラインストアを始めた当初、ネット部門の売上げはスズメの涙くらいでしたが、いまは会社全体の売上げの約20%を占める主力部門のひとつに数えられるまで成長しました。
ここがすごい!!
「福島牛」にとことんこだわるストアです!
オープン当時から福島牛にかける熱い思いが伝わっており、福島牛の良さを伝えたい気持ちを大変強く感じられました。
「ふくしまプライド。」もしっかり活用いただいており、また弊社のプロモーションにも積極的に参加いただいて、売上も拡大しております。
ユーザーに対しては真摯な気持ちで接しており、「ユーザー高評価」を獲得しております。今後、さらなる活躍が期待できるストア様です。
サイトで扱う「福島牛」はお墨付きの逸品
プロの目利きであり小売りに長(た)けた本多さんイチオシの商品は、何といっても「福島牛」です。「その肉質は柔らかく、肉のうま味と脂身のあま味が堪能できる逸品です。」と胸を張ります。
その「福島牛」のA5、A4ランクのさらに納得のいくものだけを“一頭買い”でセリ落としてきて、おいしいと思ったところを切り分けて販売するのですから、その味はお墨付きといえましょう。サイトには、「究極の切り落とし 国産黒毛和牛霜降」、「渾身のサーロインステーキ」、「リブロースステーキ」、「肩ロースすき焼き用」など、通も唸(うな)る垂涎の商品が並んでいます。
お客様へのメッセージ
『福島牛』のおいしさは食べてみないとわかりません。たとえ、私のオンラインストアでなくても構いませんので、とにかくご自身で食べてみてください。福島の畜産農家の人たちは、震災で大変な思いをしました。それでも『福島牛』に誇りを持ち、くじけることなく生産を続けてきました。
その『福島牛』が評価されることは、私にとっても復興の証です。2021(令和3)年は、震災後10年をむかえます。この機会に、ぜひ、『福島牛』を味わってみてください。