ふくしまプライド。
信濃屋楽天市場店 shinanoya

Vol.4

信濃屋楽天市場店 shinanoya

株式会社信濃屋
shinanoya店舗運営責任者 河戸明義

“売れない”挫折を乗り越えて
圧倒的人気を誇る伊達鶏の唐揚げで
オンラインストア運営の喜びを知る

畑違いの食産業に飛び込み、7年の修行を経て立ち上げたオンラインストア

畑違いの食産業に飛び込み、7年の修行を経て立ち上げたオンラインストア

大手通販サイトに信濃屋楽天市場店shinanoya(以下、shinanoya)がオープンしたのは、2018(平成30)年8月のことです。同ストアの運営責任者は、河戸明義さん。その運営母体は、河戸さんの義父が経営する(株)信濃屋で、1980(昭和55)年から福島市内の本社で、主に企業等を対象に弁当を販売しています。今では、高齢者施設や幼稚園などからの受注も増え、県内に本社を含む3事務所を構え100人の従業員で1日約6,500食もの弁当を販売しています。
義父の長女にあたる奥さんとのなれ初めを聞くと、河戸さんは、「私の一目惚れでした。」と少しはにかみながら答えてくれました。しかし、結婚してすぐに義父の会社に入ったわけではありません。それまで勤めていた大手電機メーカーでの製造工程の管理責任者の仕事を、結婚後も1、2年は続けていました。
その後、先の東日本大震災を機に、「食の仕事をやってみないか。」と義父に誘われ、河戸さんはまったく畑違いの世界に飛び込みました。「そこからは、まさに毎日が修行の連続でした。入社後7年間は製造部門に配属され、調理師免許も取得しました。その後、外回りの営業に出て3年になります。食産業のことは、すべて義父の会社で学びました。」と河戸さん。
「ようやくこの仕事もわかり始めてきて、何か新しいことをやりたいと思っていた矢先に、県のオンラインストア促進事業があるのを知り応募しました。」という河戸さん。それを機にオンラインストアをオープンすることができました。今も営業職とストア運営を兼任しています。

打ち砕かれた自信、肩身の狭い思い、そして突如として訪れた転機

オンラインストアshinanoyaでは、弁当ではなく、鶏肉の唐揚げや焼きもの、豚肉の角煮など人気の冷凍惣菜に的を絞って販売しています。「何が売れ筋かは、弁当販売の経験からわかっていました。しかも、自社が有する急速冷凍の技術をもってすれば、風味をそこなわずに食材のおいしさを封じ込めることができ、食べたいときにレンジで簡単に解凍できるので手間いらずです。だから“売れる”と確信していました」という河戸さん。しかし、その自信は、見事に打ち砕かれました。出店してから2020(令和2)年の5月まで1年8カ月もの間、売上げは、ほとんどあがらなかったのです。
「今、思いかえしても、毎日が息苦しくて肩身の狭い思いの連続でした。サイトを売れるように改善する作業も、1日に1~2時間、他の社員がいない早朝か終業時間後にこそこそと隠れるようにやっていました。それでも成果が上がらず、もうこれは本当にダメかなとあきらめかけていました。」
しかし、転機は突如として訪れました。出店していた大手通販サイト恒例の6月のセールスキャンペーン広告枠に当選し、1時間だけ大々的にPRしてもらえることになったのです。「これにすべてを賭けてみよう。それでもダメだったら、そのときは退店しよう。」という決意のもと、河戸さんは準備に取り掛かりました。

涙腺が崩壊、仕事で泣いた初めての経験、そして知る仕事の本当の楽しさ

涙腺が崩壊、仕事で泣いた初めての経験、そして知る仕事の本当の楽しさ

「勝負する商品は、自分が大好きで、心底おいしいと思える伊達鶏(だてどり)の唐揚げに絞りました。」という河戸さん。そもそもサイトを構築する技術も画像処理の方法さえもよくわかっていませんでしたが、過去に受けた出店事業者向けセミナーのテキストをひっくりかえし、寝食を忘れて商品紹介ページを抜本的に作り直しました。
「どうやったら商品の魅力が伝わるか」に全神経を集中させ、試行錯誤を繰り返しました。たとえば、唐揚げの写真の上に、「えっ!? これホントに冷凍?」、「レンチンだけでカリッとジューシー。いい意味で裏切られました」といったキャッチコピーが踊っていますが、それらはお客様のレビューを参考に作成したものです。「実際に食べたうえでのコメントだからこそ、リアルに魅力が伝わると思ったのです。」と語る河戸さん。思わず手が出そうになるような商品写真も、自分で何度も撮り直すなど、一切妥協せず、思いの丈をぶつけ、「できることは、すべてやり尽くした」という商品ページが完成したのはキャンペーン直前のことでした。
そしてむかえたキャンペーン当日、わずか1時間で330件にのぼる注文が入り商品は完売、何と食の部門で売上ランキング1位に輝く快挙を成し遂げたのです。直前までどん底であえいでいたことを思うと、それは“あり得ない出来事”でした。河戸さんには、9歳の娘さんと7歳の息子さんがいます。その二人から「パパ、頑張ったね。」、「良かったね。」と言われたとき、涙腺は崩壊しました。「仕事で泣いたのは、あれが初めての経験でした。」
このサイトの改善をきっかけに商品はずっと売れ続けるようになりました。以来、商品ページの改良やオンラインストアのお客様対応などに、1日4~6時間は費やしています。オンラインストアに対する社内の見る目も変わり、以前は商品の製造から出荷まで、すべて河戸さん一人で行っていた作業を、社内の製造部門などが分担してくれるようになりました。「オンラインストアがひとつの事業として認められて体制も整い、改めて喜びがこみあげてきました」

ここがすごい!!

小さなことからコツコツと、思いつくことをすべて行っていただいたストア様

出店1年目の終わりに、広告の失敗・売上の低迷を理由に退店を検討されていましたが、ページをよりきれいにし、他店舗にない規格の商品を作りました。
ずっとエントリーし続けていた無料広告に当選したこともあいまって、大きな売上をつくることができ、そこからは、画像そのものの撮り直しやPhotoshopの習得も行っていただき、さらに売上を伸ばせるようになりました。
今後は柱商品のからあげ1.2kgに加え、福袋やその他商品も展開予定です。
EC担当者コメント

ランキングの常連となった伊達鶏

ランキングの常連となった伊達鶏

shinanoyaの押しも押されぬイチオシの商品は、やはり伊達鶏の唐揚げです。伊達鶏は、うま味がほとばしるジューシーな肉質、ほどよい弾力とかみごたえなど、プロの料理人が求める魅力を備えた、福島県を代表する知名度の高いブランド鶏です。shinanoyaでは、この伊達鶏を手間暇かけてカリッと2度揚げし、冷凍の真空包装で賞味期限を60日に設定しています。
「おかげ様で、商品レビューの平均点数も高く、100万点以上ある食品の中で、食品ランキング、セット詰め合わせランキング、男性の部ランキング、鶏肉ランキング、精肉・肉加工品ランキング等で1位を獲得しわずか6~7カ月の間で5冠を達成することができました。福島県産食材の商品が売れると地域貢献にもなるのでやりがいがあります。」と河戸さんは語ります。
shinanoyaのお客様は2割くらいがリピーターです。中には20回以上も伊達鶏をご購入いただいた方もいます。「本当に有り難くて涙が出ます。なんだか、キャンペーン以来、涙もろくなったようですね(笑)。」

お客様へのメッセージ

お客様へのメッセージ

福島県には、まだあまり知られていない銘品が数多くあります。私たちは、そうした福島の銘品を少しでもお客様の食卓にお届けし、経営理念にも掲げる「HAPPY HEART」を感じていただける商品開発、店舗運営を目指して参ります。簡単調理でどなたにも食べていただける福島のおいしい食材を、ぜひ、ご賞味ください。

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