Vol.9
山ちゃんフルーツ園山内果樹園 Yahoo!店
代表 山内清則
その素晴らしさを全国に伝えたい!
年に一度、1か月間だけ販売する会津の名物、
専門農家が極めるストーリー満載のみしらず柿
90年以上前から皇室に献上されているみしらず柿をオンラインで販売
福島県は会津地方で、毎年、皇室に献上される柿が生産されています。1928(昭和3)年、会津藩ゆかりの故松平勢津子様が秩父宮家に嫁がれたのを祝い、天皇家・各宮家に献上したのが始まりで、それが今日も続いています。
上質な絹のような舌触り、硬過ぎずやわらか過ぎない絶妙な歯ごたえ、口の中でトロける甘さなど、どこをとっても献上品の名に恥じることない果実は、その名をみしらず柿といいます。
「福島では抜群の知名度を誇り、高級品として地元で消費されることが多く、首都圏でお目にかかることは滅多にない、幻の逸品といっても過言ではないかもしれません」と語るのは、献上柿を生産する北御山生産組合に所属する山内果樹園代表の山内清則さんです。
その山内さんが責任者となって大手のインターネットショッピングモールにオンラインストアを出店したのが2017(平成29)年のこと。「この柿の素晴らしさを、ぜひ全国の皆様に知ってもらいたいと思いました。」
楽しくて、無我夢中で取り組んだオンラインストア作り
そのオンラインストアの立ち上げから、実際の運営までをきりもりするのは、娘の山内彩さんです。彩さんは、ご両親と一緒に実際の柿作りも行っていますが、就農する前の5~6年は企業に勤め、販売の仕事をしていました。「ものを売るのは好きな方ですので、就農してすぐにオンラインストアを作りました。うちは200年以上続く果樹園ですが、その長い歴史の中でも、ネット販売は初めての試みでした」と彩さんは当時を振り返ります。
会津の人は、勤勉で粘り強いとよく言われますが、それを身をもって示すように、オンラインストアを始めてからの彩さんは、インターネットショッピングモールが開催するセミナーにほぼすべて参加し、そこで学んだことはほぼすべて実践してきました。サイト制作では、立ち上げ以降、商品設計、写真撮影からその選定・加工、キャッチコピーやメッセージの制作まで、ほとんど全て彩さんが行ってきました。「何も経験なんてなかったんです。ただ楽しくて、時間さえあれば無我夢中で取り組みました」という彩さん。その成果が、早くも2年目から現れます。毎年、売切れの状態が続くようになったのです。
レビュー欄に寄せられるコメントが表彰状
そんな彩さんに成功談を聞いてみたところ、「うちは、売上げが1位になったとか、表彰されたとか、そういうことは一度もないんです。それでも、嬉しいのは商品レビュー欄に生の声が寄せられるようになり、それが徐々に増えていったことです。中には厳しい意見もありますが、それも叱咤激励と受け止めて、改善に心掛けてきました」と謙虚に語ります。 そのレビュー欄には、「とても美味しくて、また来年もお願いします」というコメントや、「大きく立派な柿がキレイに詰められて届きました。商品に対する深い愛情を感じます」とか、「おすそ分けした方々からも絶賛の声。もうほかの柿は食べられないと嘆いていたのが印象的でした」といったコメントまで並びます。「このようなコメントは、本当に励みになります。私にとっては、これが表彰状みたいなものです。」
ここがすごい!!
Yahoo!ショッピングならではの販売で成功!
非常に勉強熱心なストア様で、Yahoo!ショッピング主催のセミナーには、ほぼ毎回出席いただき、アドバイスも即実践していただきました。
進化を続けるストアページや商品ページを見るのは楽しみです。
みしらず柿専門農家としてその美味しさを極める
会津地方では、400年くらい前から作られているというみしらず柿。山内果樹園でも樹齢100年を超える樹がほとんどで、中には200年なんていうものもあり、今なお現役で柿を実らせています。
みしらず柿は元々渋柿ですが、山内果樹園では2週間かけて渋抜きをして、甘くなった状態で出荷しています。種なしで食べやすい品種です。
看板商品は、献上柿の郷で生産された証である「会津 北御山産」を冠した「みしらず柿」(2.5kg・税込3,510円)ですが、売れ筋は、「訳あり」(4kg・税込2,480円)の商品です(価格はともに取材時・令和3年のもの)。
「訳あり」は、自家消費用に買う人がほとんどで、看板商品はギフトとして、重宝されています。
また、清則さんの代になって、みしらず柿であんぽ柿も生産するようになりました。濃厚な甘みが人気となり既に20数年が経ち、今や定番の名産品として認知されるようになってきました。「うちでは、柿そのものとあんぽ柿が半々くらいの生産量です」と語る清則さん。その2つをあわせて山内果樹園全体の生産量の9割を占めているとか。「うちは、今までもこれからも、気持ち的にはみしらず柿ひと筋の専門農家として、その魅力を極めています。」(清則さん)
お客様へのメッセージ
「みしらず柿は身知らず柿とも書き、あまりのおいしさに身の程を知らずたくさん食べてしまうからとか、その昔、将軍に献上したところ『未だ斯かるおいしい柿を知らず』と感嘆した等々、その名の由来には諸説ありますが、それほど美味しさが自慢の柿です。柿の発送時期は例年、11月後半から12月中旬まで、あんぽ柿は12月上旬から下旬までで、オンラインストアでの販売は年内で終わってしまいます。有り難いことに、毎年、楽しみにしていただいている方々も多く、販売を開始すると多くの注文が一気に入ってきます。販売期間が短いため、お買い求めできない方もいらっしゃるかも知れず、申し訳ない思いもするのですが、まだ食べたことがない方には、ぜひこの美味しさを味わっていただきたいと思います。」