ふくしまが誇る逸品たち | 福島牛

福島牛

「福島牛」とは、福島県内で肥育・生産された黒毛和牛です。
その中で特に公益社団法人日本食肉格付協会の定める肉質等級4等級以上のものが銘柄「福島牛」として本県産牛肉の最高ブランドに位置づけられています。色鮮やかで良質の霜降りを持つ｢福島牛｣は、本県産和牛の特性を生かし、県内の畜産農家により大切に作り上げられた逸品であり、風味豊かでまろやかな味わいを持つ牛肉です。
近年、肉用牛において種雄牛や繁殖雌牛などの能力を評価するゲノミック評価が導入されています。ゲノミック評価とは、種雄牛などのＤＮＡを検査し、その型を判定することで個体毎のわずかな違いから遺伝的能力を推定する方法です。本県においても、このゲノミック評価を活用して「福島牛」の一層の改良推進を図っています。
また、本県ではAI（人工知能）を活用した最新の肉質診断技術を活用して、高品質な牛肉の生産を支援し、「福島牛」のブランド力向上を図っています。

福島牛の歴史

本県の和牛は、猪苗代湖や磐梯山、阿武隈高原など県内各地の豊かな自然と生産農家の愛情に育まれながら生産されてきました。
「福島牛」の名が全国に知れ渡ったのは平成10年の全国肉用牛枝肉共励会において日本一の栄誉である名誉賞に輝いたのが大きなきっかけです。その後も枝肉共励会において、最優秀賞を受賞するなど、高く評価されています。

新基幹種雄牛の紹介

おいしい福島牛は、県内の優秀な雌牛と種雄牛（＝父牛）との交配により生産されています。県では、全国トップレベルの肉質と肉量などの遺伝的能力の高い種雄牛を、県農業総合センター畜産研究所に11頭繁養しています。
なかでも、令和６年１月に「隆福久（たかふくひさ）」が、新たな県基幹種雄牛に選抜されましたので紹介します。
「隆福久」は、平成30年６月に平田村で生まれました。「隆福久」の母「みちよ」は、和牛業界を代表する「安福久」を父に持ち、県内でも特に優秀な雌牛です。その「みちよ」に、島根系種雄牛「隆之国」を交配して誕生しました。「隆福久」は、平成30年度から県内で初めて実施したゲノミック評価によって、非常に高い脂肪交雑（＝霜降り度合い）育種価を有していたことから、県農業総合センター畜産研究所に導入されました。

「隆福久」の６項目の枝肉検定成績は、歴代の基幹種雄牛と比較し、脂肪交雑、ロース芯面積、歩留基準値の３項目でトップの成績を記録したほか、バラの厚さ、皮下脂肪の厚さの２項目においても、歴代２位と非常に優れた成績となっております。「隆福久」は、今後、福島県の新たなエースとして、県内の和牛改良や産地の活性に大きく貢献すると期待されています。