美味しいご飯を追求する米穀店が集結
黄金色に輝く福島米の産地を視察
10月3日、福島県産米を扱う首都圏の米穀店を対象に産地ツアーを実施。参加者は全国から選りすぐりのお米を集め、その美味しさを発信する街のお米屋さん。東京都足立区の市川米店、墨田区の吾嬬屋米店、品川区の米穀商 こくぼ、立川市の羽衣商店、埼玉県川口市のみのりや米店、同じく川口市の稲垣家の6店です。
参加者が最初に訪れたのは「福島県農業総合センター」。ここは、米を含む農業に関する技術開発や安全・安心な農業を推進する県の拠点で、新品種の開発や効率の良い栽培方法の研究などを行っています。参加者は、作物園芸部稲作科の新妻和敏さんから、今年の福島県の気候の傾向と稲の生育状況についての説明を受けました。
次に訪ねたのは郡山市安積町で「福、笑い」を栽培している遠藤昭夫さんの圃場です。遠藤さんからは、「福、笑い」が、登録制度で認められた農家のみが生産していること、収穫後の検査で、玄米タンパク質含有率6.4%以下、ふるい目(粒の大きさ)が1.9mm以上という厳しい検査をクリアしなければいけないことについての説明がありました。羽衣商店の比留間正義さんは「生産者から直接話を聞くと重みが違う。いままで以上に『福、笑い』に興味が持てた」と語ります。
最後の訪れたのは、会津地域の大成農業サービス。同社社長の鈴木義則さんは、作付けの密度を減じることで、収量と食味を向上させている「疎植栽培」の第一人者。鈴木さんが育てるコシヒカリは、その品質の高さから、大手流通企業も注目しています。
疎植栽培とは、1坪あたりに植える株数を少なくして、株の間隔に余裕を持たせる農法。稲に養分が行き渡り、のびのびと育つことで、少ない苗でも通常の栽培に匹敵する収量を実現しています。
鈴木社長によると「この農法なら植える苗の数を節約でき、人件費も削減できるので人手不足でも効率よく収穫できる」とのこと。参加者は圃場に入り、稲に触れるなどして、この農法の効果を実感していました。
生産者たちと直に触れたツアー参加米穀店からは、これまで以上に福島県産米の美味しさが発信されるはずです。ふくしまのお米に興味を持たれた方は、ぜひ、これらの米穀店をお訪ねください。